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四巻之書(星野本)
流祖石堂竹林坊如成の作である「日置一篇射」を如成の二男貞次が尾州義直公に奉仕の傍ら加筆
改編して完成したもの。流祖が真言僧であるため仏説に拠るところが多い。
第一巻初勘の巻:
弓道修業の心得を述べた序文に始まり、師弟の起請文、七道、骨相筋道の事など当流の射形の
主要な骨組みについて14条にわたり講述されている。
第二巻歌知射の巻:
一段から五段まで当流の主な特徴を和歌によって教示している。
第三巻中央の巻:
一から十四条まで内観的教化に宗教用語を以ってその教理を論述し、心技両面から縦横に講述
されている。中でも五輪砕きと言ふ事の条では、射業を五行と色、形で説き、離の極意を
金体白色西半月と説き吉見順正の射法訓にも引用されており有名である。
第四巻父母の巻:
一名奥儀の巻とも言われ、一から二十五条にわたり前三巻の教義口伝を余すところなく反復説受
している。
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灌頂之巻
四巻の書には射形の外相が、灌頂之巻には心意の内相が記されており、内伝、一子相伝の奥儀と
されている。
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蟇目鳴弦曼陀羅之巻
蟇目鳴弦は所謂生霊や死霊などの悪霊祓いの儀式で、産所・ムネ(棟)越などの蟇目・鳴弦に関する
作法についての奥伝。
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外之物目録 射形相伝の巻にはない射場や弓具、所作、射礼等に関する事項を記したもの。
第一:堋(あづち)築様之事、矢取塚之事など射場の設えに関する二十二か条
第二:的之絵出シ様之事、弦切・矢こぼれ等の時の所作など十九か条
第三:矢代振様之事、年始御巻藁射初之事、勧進的之事など二十二か条
第四:的弓之事、的矢之事、弦之事など弓具に関すること七十七か条
第五:弓と矢貴人へ進上之事、同披露之事、笠掛・草鹿・丸物などの作法に関する七十九か条
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四巻の書の口伝書
四巻の書の口伝の内容を註解したもの。
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星野指矢之巻
星野家に伝わる指矢前の射方、徳儀、道具についての秘伝十三か条。
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弓道教法の次第
足踏から離まで七道について個々に指導法・矯正法を教示したもの。
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自他射学師弟問
吉田家(日置流)と当流の射法について問答形式で記述したもの四十一か条と追加十一か条。
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